時間外勤務時間の短縮しても評価は変わらない
『定時退勤しても,何も評価されません。』
これは昨年度の人事面談の時に学校長に質問し,確かめたことです。理由は単純で ”結果を見るから” だそうです。ただ,自分の家庭の時間が増えたり,趣味の時間に当てたりと,日々の生活の充実度があがります。評価のために時間外勤務時間の短縮を行うわけではないのです。
土日に出勤して仕事している人も結構いますが,評価には値しないのです…仕事が好きなのであればいいのですが…
児童生徒が下校してからの数時間が勝負の時間
学校にもよるとは思いますが,児童生徒が在校している時間は8時10分〜15時30分くらいが一般的です。また教員の定時は17時ごろが一般的なことから,児童生徒が下校してからの1時間半が勝負の時間になってきます。与えられた校務分掌を終わらせたり,明日の教材研究を行ったりなどやることはたくさんあります。
そんな時間に来てほしくないものは ”保護者対応” ではないでしょうか。電話がかかってくるとそちらの対応に追われ,明日の準備どころではありません。そうなってしまうと,定時退勤を行うことは難しくなってしまいます。特に ”保護者対応” で面倒なのは学校で起こったことを子供から保護者が聞いた時に不満を持ち,学校にクレームを入れるというものです。この時普段から子供が学校に対して不満を持っていなければ,クレームなどをいってくることは少ないと思います。しかし,よく学校生活に対しての不満を話しているようであれば,いつかはクレームが来てしまいます。
つまり子供たちが学校生活に満足していることが保護者にとっては大切で,そのためには学級経営がうまくいっているのかが重要なのです。すると勤務時間内に仕事を終えることができる可能性がグッと上がります。
学級経営に少しだけ力を入れる
学級経営をゴリゴリにやっていこうとすると,様々な活動を仕組んだり,そのための手立てを用意したりなど,準備に追われ結局目の前の児童生徒のことを見る時間が減ってしまったり,やらなくてもよい仕事を自分で増やしてしまい,結果として定時退勤ができなくなってしまうのです。
こうなったら負のスパイラルです…
学級経営に少しだけ力を入れるというのは,基本的に学級担任が一生懸命に用意するのではなく,学期の初めなどに児童生徒を動かす仕組みを用意するということです。具体的に中学校で行ったことは,『自分たちで自分たちのありたい姿をイメージし,その姿に向かうためにどういう目標を立て,達成していくとよいか』を考える活動を学活の時間で1時間とりました。
班ごとにこのような目標を立て,毎週金曜日の終わりの会のときに振り返りを行い,自分たちの現状はどうかを常に客観的に見ることができる仕組みです。この目標はあくまで自分たちで立てた目標であり,なりたい姿も自分たちで考えたものですから,自分事として取り組むことができるのです。
最高のスパイラルをうむために認める
このような仕組みづくりができたら,あとは実際に児童生徒が活動するのをよく観察し,その様子を口頭で認めたり,学級通信で学級全体に広めていきます。とにかく認めることを徹底的に行います。どんな小さなことでもいいのです。認められる環境があれば,より「頑張ろう!」と思え,どんどん自分たちの力で成長していくことができるのです。その時学級担任は,児童生徒のいる時間にだけ様子をよく見て,よく褒め,たくさん関わっています。たったこれだけで学級経営がうまくいってしまうのです。
まとめ
以上をまとめると,
- 時間外勤務時間の短縮しても評価は変わらない
- 児童生徒が下校してからの数時間が勝負の時間
- 学級経営に少しだけ力を入れる
- 最高のスパイラルをうむために認める
丁寧な指導は大切ですが,それと同時に ”自治の力” を養っていくことで,教師が毎回指導することなく,自分たちで考え,判断し活動していくことができます。その活動の様子を教師や周りにいる大人,児童生徒が認めることでどんどん ”自治の力” がついていきます。そういった視点を持って指導できているかどうかで時間外勤務時間の短縮につながります。
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