学級崩壊しない学級経営の方法

学級経営

毎年4月の始業式の時になるとドキドキするのが,学級崩壊するかしないかです。さまざま事情を持った子が学級という集団で生活していく時に,そこに所属する人の相互作用によって良い方向にも悪い方向にも簡単に動いてしまうからです。だからこそ,学級経営というのは難しく,些細な一言で簡単に学級の向かう方向が変わってしまいます。

今回は特に

  • 初任者で初めて学級担任を持つ人
  • 数年目で初めての学年を持つ人

に対して,どのように児童生徒と接していくと良いのかをまとめました。

今回のポイント
  • 叱る基準は明確にする
  • 基本児童生徒との距離感は近くする
  • ポイントをおさえて褒めたり認めたりする
  • 学級の意見を満遍なく聞くことができる環境づくり

叱る基準を明確にする

わたしが学級開きの時に叱る基準を話すようにしています。

  • いじめること(傍観者であっても)
  • 人に迷惑をかけること
  • 学級の自分達で決めたルールを守らないこと

これ以外のことは基本的に叱りません。そして,そのルールを徹底します。ついつい叱ってしまいそうになる時も,様子をみて,落ち着いて考えさせます。このことが4月初めから1ヶ月ほど徹底できると,児童生徒の中でも ”やっていいこと” と ”やったらいけないこと” の境界線がわかってきます。そして,自分達で注意したり規律を大切にしていくことができます。

あるのすけ
あるのすけ

むやみに怒っても指導ではありません。適切な学級経営をしていくのであれば,まずは先生が自分の叱る基準をしっかりと明確にし,子供にも伝えておく必要がありますね。

基本児童生徒と距離感は近くする

まず,敬語についてはきちんと指導します。その上で普段の会話ではそこについて指導を徹底はしません。つまり,生徒がわたしに対してタメ語で話してくることを許しているということです。なぜかというと,敬語では本心を伝えることをやめてしまう場合を経験したからです。

初任者のころ,敬語を徹底していました。すると,敬語で話していない時に指導します。つまり,その子の会話を途中で遮って指導することがあったのです。すると当然ですが,その子はわたしに話そうとしていたことをやめてしまったということが何度かあり,非常に反省しました。

距離感というのは単に馴れ合いというだけではないと考えます。信頼しているからこそ,普段はタメ語でも大切な話をするときには敬語など,その場に応じて臨機応変に使い分けさえできればよいと考えます。距離感が近いからこそ,話せることがあると思います。児童生徒の言動にアンテナを高くしておくためには,些細な関わり合いの中から変化を見出すことが大切ですから,距離感の近さは大切です。

あるのすけ
あるのすけ

年齢は関係ありません!50代の先生でも生徒との距離感を近く持ち,適切な生徒指導をして見える方はいらっしゃいます。本当に尊敬しています。

ポイントをおさえて認めたり褒めたりする

学級経営がうまくいかなくなっている時というのは,褒めたり認めたりすることがほとんどありません。なぜなら余裕がないということと,指導するべきことが多すぎて,よさに気がつけないからです。しかし,それでは負の連鎖を断ち切ることはできません。まずは子供たちの姿をよく観察し,とにかく褒めまくることです。その後,ポイントをおさえながら褒めたり認めたりしていきます。

あるのすけ
あるのすけ

自然な感じで褒めることを続けていき,認められる環境があることを認知してもらうことが大切です。

認められたり褒められたりすることが極端に嫌いである場合は少ないと感じています。態度では嫌そうな姿を示しますが,本心を聞くと嬉しかったと話すことも実際にありました。人間関係を築くためにもポイントをおさえて,どんどん認めたり褒めたりしていきましょう。

学級の意見を満遍なく聞くことができる環境づくり

学級生活など集団で生活していくことで,どうしてもストレスは溜まります。全員が全員のことを好きだと感じることはありません。だからこそ,今あなた(児童生徒)がどのように感じているのかを誰もが発言できる環境をつくることはとても大切です。カースト上位の児童生徒の思い通りになっているようであると,学級崩壊していきます。誰もに発言権があり,誰もが平等であることを認識させなければなりません。そのために,アンケートなどを活用して匿名で意見を聞いたり,二者面談などを行い,「ぶっちゃけクラスどう?」と本音を聞くことを定期的に行います。そして,それを学級通信などで先生の感じたこととしてやんわりと伝えます。

また,学活などで学級の成果と課題を語る場面では,しっかりと自分の感じたことを素直に話すことを指導します。「周りはできたと思っても,あなたはできてないと感じたのであれば,その意見を言ってほしい。そういった周りに流されなんとなくいいとした意見でない意見がないと学級は成長できない。」と話します。発表の仕方は多種多様ですが,自分の意見を誰もが表現できる場を設定し,誰もが意見を聞くことができる環境をつくっていくことで,教師だけの学級でなく自分達でもつくっていく学級にしていくことができ,結果として学級崩壊しないことにつながります。

まとめ

いかがだったでしょうか。学級崩壊しないポイントは,

今回のポイント
  • 叱る基準は明確にする
  • 基本児童生徒との距離感は近くする
  • ポイントをおさえて褒めたり認めたりする
  • 学級の意見を満遍なく聞くことができる環境づくり

まずは意識的に3ヶ月継続してみましょう。するとそれが当たり前になってきて,意識しなくてもある程度適切な指導ができると思います。

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