【もったいない指導をしない】行事に関わる指導は点で終わらせない!

学級経営

学校には行事と呼ばれる活動がたくさんあります。

体育祭(運動会)・各種研修(修学旅行,野外実習等)・定期テスト・文化祭・合唱コンクール等

これらの行事に関しては,学習指導要領でも記載があります。

中学校学習指導要領(平成29年告示)

行事には大きく5種類に分けられ,

  1. 儀式的行事・・・始業式や終業式など
  2. 文化的行事・・・合唱コンクールなど
  3. 健康安全・体育的行事・・・体育祭(運動会)など
  4. 旅行・集団宿泊的行事・・・修学旅行や野外実習など
  5. 勤労生産・奉仕的行事・・・職場体験やボランティア活動など

そして,それらの内容は以下のように実施しなさいと記載があります。

生徒や学校,地域の実態に応じて,2に示す行事の種類ごとに , 行事及びその内容を重点化するとともに,各行事の趣旨を生かした上で,行事間の関連や統合を図るなど精選して実施すること。また,実施に当たっては,自然体験や社会体験などの体験活動を充実するとともに,体験活動を通して気付いたことなどを振り返り,まとめたり,発表し合ったりするなどの事後の活動を充実すること。

中学校学習指導要領(平成29年告示)

したがって,各行事を点で終わらせてしまうような指導をしていては,せっかくの行事で学ぶ内容がつながっていかないということです。そのためには,教員がまず行事を点で終わらせない指導を心がけていく必要があります。

今回はそのためのポイントを紹介していきます。

行事の見通しをしっかりと持つ

いつどんな行事があるのか。そして,その行事を通して身につけさせたい力は何か。

このことを意識して指導できているかで大きく指導方法や内容が変わってきます。意図を持って指導できるか,その場凌ぎの指導しかできないのかでは始めは小さなさしか生まれませんが,年度末になるにつれ,差が大きく開いていってしまいます。意図的な指導をきちんした場合,年度末は驚くほど成長が期待できます。

具体的な方法は,年間スケジュールを見て,先生がその行事で身につけさせたい力を書き出してみることです。そして,そのことを中心に児童生徒にも何を目的にその活動をしていくのかを学級の中で話し合わせ,活動後には振り返りを行います。話し合いの経過を記録して(写真や学級ノートなど)おき,振り返りの時に,学級で話し合った目的に迫ることができたのかを振り返ります。

わたしがいつも使う年間見通しを立てる時の図

学級開きで語ったことを常に意識する

学級開きが学級経営の基盤になってくる話をする場面であるからこそ,学級開きに語ったことに立ち戻りながら話すことは重要です。担任の思いや願い,学級のあるべき方向性についてが包含されているからこそ,いつも学級開きに語ったことに立ち返ることで,行事の「つながり」や自分達の「成長」を実感させることができる指導を行うことができます。

振り返りを学級目標などと照らし合わせる

学校の中では行事があると,計画→実施→振り返りという流れで動いていくことが多いです。計画は実施のために念入りに確認することが多いです。

あるのすけ
あるのすけ

体育祭や卒業式は嫌というほど練習がありましたよね…

しかし,振り返りに関しては多少雑になる場合もあるのではないでしょうか。例えば,プリントに振り返りをして終わりなどというように。そうなってしまう理由として,

① 次の行事が控えており,時間がない
② とりあえず振り返りはやっておけば良いだろう

このどちらかが主な原因かと思います。確かに①も②も気持ちはわかりますが,振り返りこそ児童生徒が自分達の成長を実感できるチャンスではないでしょうか。どんな計画を立て,どう行事に取り組むことができたのかをきちんと振り返ることで,次の行事でも今回学んだ大切なことを生かすことができるはずです。これは振り返りをしなければなんとなくできたから,次もできるだろうというフワッとした考えになってしまい,学級としての力として確立されていきません。これでは行事に取り組む必要性を見失ってしまっています。

だからこそ,例えば学級目標を常に振り返りの中に位置付け,自分達の姿を学級目標に沿ってどの程度できたといえるのかなど,学級として立ち返る場所というのが必要です。

まとめ

今回は,行事を点で終わらせない指導のためには

  • 行事の見通しをしっかりと持つこと
  • 学級開きで語ったことを常に意識すること
  • 振り返りを学級目標と照らし合わせること

以上の3点が時大切であるということを話しました。ぜひ,行事を有意義に活用した学級経営をしていきましょう!

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