児童生徒は褒めてのばす

学級経営

”児童生徒は褒めて伸ばす” はあたり前なことなのです。ただし、学校という場ではなかなか一人一人に寄り添いながら成長させていくことは簡単ではありません。問題行動を繰り返し起こしてしまう児童生徒、その行動を保護者が理解してくれないなど、一人一人の児童生徒を取り巻く環境を把握することがとても困難だからです。

しかし、そんな状況だからこそ褒めて伸ばす必要があるのです。褒めることで自己肯定感を高め、児童生徒自身でより良い行動をしよう、困っている仲間を助けようなど、先生だけが頑張る学級経営から、児童生徒とともに学級経営を行うに切り替えていくことができるからです。

ただ、わたし自身も褒めることへの抵抗感はありました。しかし、毎日必ず褒めることを意識し、児童生徒と関わっていくことで、徐々に抵抗感を克服していきました。

※ わたしは、ここでいう ”褒める” とは、 ”認める” を広義に解釈しています。

あるのすけ
あるのすけ

初めは本当に修行でした…とても恥ずかしかったです(笑)
本当に苦手でしたが、とにかく毎日続けていくことで段々と変わることができました!

褒めることのメリット

子どもは褒めることに慣れてない

これは大人でも当てはまることですが、子どもは自分の価値をなかなか自分で見出すことができない場合が多い気がします(これは私の一意見です)。だから文科省などの各種資料でも「自己有用感を育むこと」「自己存在感をもたせること」などの文言が書かれていると思います。
逆に褒められていないからこそ、なんでもないことを褒めてあげることで「この先生自分のこと褒めてくれる」「わたしのことを見ていてくれる」と思うのではないのでしょうか。褒められていない状況はあまりいいことではないですが、逆にあなた1人でも大きく変えることができる機会と捉えることもできます。とにかくどんな小さなことでもいいので褒めることを意識しましょう。

褒められて嫌な人はいない

毎日の生活の中で、あたり前になってきてしまっていることに対して、「今更褒めてもなぁ…」と思うことがあるのではないでしょうか。そんな時に、思い出して欲しいことは、褒められて嫌な人はいないということです。褒められたことを否定することは、自分を否定することになるので、心から否定する人はいないです。褒める=認めることになります。認められて本当に嫌な人はいません。

褒められていない児童生徒ほど否定的な行動をとることもある

これは、わたしの経験上ですが、褒められ慣れてない児童生徒ほど、褒められた時に否定するような行動をとります。褒められてないから恥ずかしくてどう反応していいのわからないのです。今年度、そのような生徒の担任をしていて、褒められた後にわざと騒いでしまったり、周りの学級の仲間に強い口調で話したりと、しなくても良い行動をとってしまいます。そこで理由を聞いてみたら「どうしていいかわからない」と教えてくれました。褒められて後の反応に困っていたのです。嬉しいけど、どう表現したら良いのかわからないというのです。その生徒と話して初めて知ったことです。初めは否定的な行動を取る生徒も内心とても喜んでいると思います。そういった児童生徒ほど褒めて伸ばす必要がありますね。

褒めるポイント

その行動の思いを褒める

児童生徒を褒める時には、姿を褒めるのではなく思いを褒めるようにします。例えば、掃除を一生懸命やってる児童がいたときに、「掃除頑張っててすごいね」ではなく、「一生懸命掃除に取り組もうとする思い素敵だなぁ」と褒めるということです。姿で褒めていくことも大事ですが、そこにどんな価値があるのかまで伝えていくことで、児童生徒がその姿にはどんな良さがあるのか気が付きます。姿を褒めるより、思いを褒める方が継続します。
こだわりが強い児童生徒だと、姿を褒めてしまうと、また褒めてもらうために同じ姿に拘ってしまいます。一見、それは良いことのように見えますが、後々その生徒の成長のことを考えた時や、臨機応変な対応ができないことによる学級内でのトラブルを避ける上でも注意が必要です。

あるのすけ
あるのすけ

「姿を褒めるのではなく、思いを褒めて欲しい」ということは、保護者の方から懇談で教えていただいたことです。”褒める” ということはとても意図的に行う必要があると感じた瞬間でした。

Iメッセージで伝える

褒めるときはIメッセージを伝えることが大切です。「〇〇してくれてありがとう」ではなく、「〇〇してくれて先生嬉しかったよ」などと伝えた方が、相手の印象に残るということです。いくつかの書籍でも紹介されていましたが、自分ごととして捉えるためには、当事者意識を持たせることが必要です。だからこそ、先生から児童生徒に褒める時には、Iメッセージを伝えるようにします。
毎回は難しいと思いますが、意識的に言える時には言うということが習慣化するためには必要です。

名前を入れて褒める

「この学級の仲間が一生懸命授業で発言していました。一生懸命頑張る姿が…」というか「〇〇さんと〇〇さんの授業中の様子とても素敵だったなぁ。なぜなら…」と話すかで、対象の児童生徒に伝わる強さがことなります。名前を入れて褒めることは、その児童生徒の自己有用感を高めることにもつながりますし、学級でおおきく取り上げるような形になるので、学級への存在感を高めることにもつながります。さらに、周りにいる児童生徒にもよい影響を及ぼし、学級として1つ成長するきっかけともなります。ですから、褒める時には必ず名前を入れて褒めるようにしましょう。

まとめ

児童生徒は褒めて伸ばすを意識して、まずは1日1回誰かを褒めてみてください。

・その行動の思いを褒める
・Iメッセージで伝える
・名前を入れて褒める

褒める場として学級通信などに文章と写真で掲載する方法も有効ですよ。

では!

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