児童生徒に達成感を味合わせる方法

学級経営

児童生徒が達成感を味わうことができる瞬間というのはどういう状況でしょうか。

達成感を得ることができた(できるだろう)という活動に対しては満足感も生まれ,自分達でもっと頑張ろうと思えるはずです。その仕組みを教師が意図的につくっていく必要があります。

あるのすけ
あるのすけ

今回は3つのポイントに絞り紹介していきます!

自分達のありたい姿・なりたい姿を想像させる

最終的に自分達がどうなっていたいのかを想像させることが大切です。年度ごとであれば,3月のことになります。もちろん誰もどうなるかわかりませんが,3月の時に自分達がどうありたいのかを想像させることによって,今や3ヶ月後はどうなっていれば良いのかなどの具体的なイメージが掴みやすくなるのです。

ここでフォアキャスティングバックキャスティングという目標達成のための思考方法があります。

フォアキャスティングは,現状どうあるのかを確認し,できることをとにかくやっていくという思考方法です。逆にバックキャスティングは,望ましい未来像を想像し,それを実現するためにはどうしていくべきなのかを考える思考方法です。

”どんな未来が起き得るか”を想定するフォアキャスティングと,”実現したい未来をどう達成するか”を考えるバックキャスティングは対照的な思考方法になります。

学級経営の中で自分達の成長を明確に感じることができるのは,バックキャスティングの方法だと感じています。理由は,

  • 最終的な姿に対して,どこまで達成することができているのか明確である
  • 目指すべき姿がぶれない

このような利点があるからです。例えば,学級目標づくりの時の1時間目で活用してみてはいかがでしょう。

達成期日を明確に設ける

目標を立てたものの,期日を設定しなければ,ただの ”絵に描いた餅” ということになります。大きな目標を立てた時にはきっとそれは年度末の3月になることと思います。大切なのは,その大きな目標に向かっていくためのマイルストーンをいつまでに達成するのかという期日設定です。

いきなり高い目標だと,達成する未来が見えにくく,途中で嫌になってしまいます。まず小さな目標を設定し,「〇月○日までにこの目標を達成する」というマイルストーンをおきましょう。少し頑張ったら手が届く!という状況と,〇月○日までに達成するためにはどう動くと良いのか考える機会をつくります。こういった活動が具体的になればなるほど,やることが明確になり,効果的に機能します。

具体的な数値(データ)を記録に残し評価し合う

目標達成には,具体的な根拠が必要です。例えば,鞄の整頓なども係がチェックして「なんとなく今日はそろっていたなー」よりも,「今日は100%全員が揃えることができていました」というのでは,後で振り返りをする際に,説得力が異なります。

昨年度の学級では学習担当の係が「授業中の忘れ物をなくしたい」という思いから,授業の際に忘れ物点検を行なっていました。そして,学期ごとの振り返りの中で,「学習担当の係のおかげで忘れ物が減ったと思う」という振り返りが出てきました。多くの人が「たしかに…!」と感覚で話している中,学習担当の係は「でもデータを見ると,あまり変わっていないです」とデータをもとに話す姿がありました。たしかに減ってはいるものの,データを見ると大きく成果として取り上げるには値しないと発言したのです。ただ批判するのではなく,根拠を持って自分達の姿と向き合うことができたということにとても価値がありました。その発言によって学級の全員が学習担当の係の発言した内容を納得し,改善していくべきだと認識を改めることができました。

あるのすけ
あるのすけ

”できていない” という批判は簡単ですが,根拠を持って発言するということはなかなかできません。根拠を持った発言ができるようになるためには教師の意図的な指導が必要です。

まとめ

  • 自分達のありたい姿・なりたい姿を想像させる
  • 達成期日を明確に設ける
  • 具体的な数値(データ)を記録に残し評価し合う

これらを意識すると児童生徒に達成感を味合わせることができます。ぜひ実践してみてください。

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