学級経営がうまくいくために教室環境を整える

学級経営

学級経営は運の要素があります。人と人との関わりですから、人によって合う合わないがあるからです。だからこそ、「どのような年齢になっても学級経営に悩む」と私の勤務校の先輩は話します。

一番学級経営をしていて大変なのは学級崩壊が起こってしまうことです。一度起こってしまうと、復活させるために大変な労力が必要なのと、精神的な疲労が溜まります。絶対に起こってほしくないことです。そしてこの学級崩壊は、どんなに良い学級(クラス編成の段階で良いとされている学級)であっても起こり得ます。それは人的要因ではなく、環境要因によって起こります。まずは、自分の指導している学級の環境はどうでしょうか、振り返ってみましょう。今回は、どのようなことに意識することで、学級の環境が整う状態になるのか、細かく場所ごとに紹介していきます。

あるのすけ
あるのすけ

正直環境整備は大変ですし、習慣にならないとだんだんサボってしまいます。初めから全部でなくてもいいので、できることから継続して取り組んでみましょう。

教室の美化・安全のために

もっとも基本的な管理です。ここが欠けていることで学級が落ち着かないことがありますので、まずは教室の美化・安全管理に注力しましょう。

机・椅子

常に机列が整っている状態を目指しましょう。まず、先生がお手本を見せながら、お手伝いしてくれた児童生徒を価値づけ、自分たちで机列を整頓できるように指導していきましょう。机列が整うことの価値を児童生徒に考えさせる活動も行えると、やらされている状態からの脱却を図ることができます。

また、必要のないものが机の上に出ていないかも要チェックです。特に教師机の上には物が溜まりやすいので、整理整頓を先生自身が意識しなければなりません。

黒板

常に美しく拭きあげられている状態を保ちましょう。そのためには黒板掃除の子にきちんと指導しておく必要があります。そして、その姿を掃除後の授業で価値づけ、常に綺麗な状態がよいことを学級として当たり前にしていきます。チョークも本数や色(白・黄)をあらかじめ決めておき、常に同じ状態で授業に向かえるようにしていきましょう。

学級・班ロッカー

指定したロッカーにきちんと整理して入っている状態を目指しましょう。ロッカーは種類ごとに分類してしまうと綺麗に片付けることができます。また、教科書などは班ごとに教科ごとに分類しておくことで、班の中で学習に関わる役割を設け、授業の始まる前にさっと準備することができます。毎時間

落ち着く教室にするために

学級の児童生徒が落ち着いて生活することができるように配慮すると良いことはたくさんあります。様々な特性を持つ子が多いですから、教室内の美化・安全管理ができた後にはこちらに取り組んでいきましょう。

目標関係

学級目標や学校教育目標はUDの関係で教室背面に掲示することが多くなりました。掲示物は多ければ、その学級の歩みなどがわかりますが、本当に大切にしてほしいことは少ないはずです。学級目標などは1年間を通して達成していきたい目標だからこそ、背面で一番目立つ必要があります。極力必要ないものは掲示せず、目指すべき方向性をパッと見て確認できるようにしておきましょう。

児童生徒の作品

欠席などの事情で個人の作品が完成しなく、背面の個人掲示のところにいつまでも作品がない状態になっていないでしょうか。落ち着いた環境のためには、極力同じテーマの作品が同時に掲示されていることが大切です。「〇〇さんのだけまだこの作品なんだね…」とならないような配慮が必要です。

係活動・委員会

係活動や委員会の活動は常時活動として、振り返ったり、頻繁に確認したりすることが多いと思います。したがって、教室の側面を活用して、いまどの係がどんなことに取り組んでいて、どんな状況なのかを全員が把握することが大切です。とりあえず掲示するのではなく、いつまでの取り組みなのか、意図的に掲示する必要があります。

あるのすけ
あるのすけ

わたしは、側面の掲示板を6分割して、各委員会ごとのスペースにしています。その中で力を入れたいと言ってきた委員会の活動については赤枠で囲むなどして意識づけを行なっています。

お知らせ

学級通信や学年通信、学校行事の日程など様々なお知らせが学級には届き、それを整理していかなくてはなりません。教室背面の一番端または、側面の後ろにA4クリアファイルを4つ設置し、学級通信・学年通信・学校通信・給食献立表を入れるようにすると、すっきりとまとまります。たまに児童生徒が確認するところだからこそ、丁寧な掲示が落ち着いた学級につながってきます。

さらに配慮するとよいこと

時期に合わせた掲示

12月になったのに、いまだに体育祭の掲示が貼ってあったり、修学旅行のための取り組みが掲示されていたり…。時期に合わせた掲示を心がけて行きたいです。たとえば、小学校国語の学習で俳句を作成した時にも、冬に入ったのにも関わらず、秋の俳句が掲示されていたりなんてことは季節感がチグハグな印象を与えます。

時期に合わせた掲示物または、少し先取りした季節感を教室全体で感じられるようにしていくことが季節にあった学級の環境を作ることができます。

掲示物の配色

一定数色覚に異常が見られる児童生徒はいます。子どもが見やすい配色を心がけることや、たくさんの色を使いすぎないことが重要です。似た色を用いることで見えにくくなってしまっては掲示の意味がありません。自己満ではなく、誰のための掲示物なのかを考えて作成する必要があります。

あるのすけ
あるのすけ

以前学年主任の先生に、「色は3色まで!ボルドーかネイビー中心!」と再三言われました。結果として、落ち着いた色の方が掲示物としてみやすかったです。

学級経営がうまくいくために教室環境を整える まとめ

学級経営は単純にこれをしておくとよいということはありません。たった一度きりの学級であり、そこには様々な考えを持った児童生徒が集まります。だからこそ、正解はないですが、失敗をしないための方法はたくさんあります。そのうちの1つが今回紹介した、教室環境を整えることです。

その学級に関わる全ての人が安心して生活でき、学ぶことができる環境にするためにも、年度の途中からでもぜひ行動してみましょう。

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