始業式の担任第一声の考え方

学級経営
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担任第一声とは

4月、始業式の後の学活で学級に向け、担任の先生がこんな学級にしたいなどの話をすることが多いと思います。その担任として初めて学級の生徒に話す内容が『担任第一声』と言われたりします。

わたしも初任者の時や初めて担任を持った時になにを話したらいいのか迷いました。そんな先生へ少しでも考えるきっかけとなればと思います。
今回は自分の経験から紹介しますので特に中学校での事例となります。もちろん小学校の先生にも役に立つことはあると思いますので、ぜひご覧ください。

担任第一声のポイント

・あなたの人生で経験したことで話す
・具体的な目指す方向性を示す
・目的と目標をきちんと区別して話す

あなたの人生で経験したことで話す

担任第一声では、少しばかり自己紹介の時間もあります。簡単に終わらせてしまう人もいますが、わたしはしっかりと時間をかけるべきだと思います。長く話すということではなく、話の中に自己紹介をちりばめるイメージです。

今日から1年間○年○組を担任します、〇〇〇〇です。よろしくお願いします。
まず自己紹介をしたいと思います。〜〜〜〜〜〜
 ・・・・・・
わたしは△△な経験をして□□□ということの大切さを知りました。そして、その経験やそこで知った大切なことを意識したことで、〇〇になることができました。そんな
経験を・・・

例えばですが、自己紹介として話す場面では簡潔にどんな人なのかを話せば良いと思います。その後の、自分の人生経験から、児童生徒に伝えたいことを話す場面でも、自己紹介を交えて話すことができます。先生がまず、「先生ってこんな人だよ」とアウトプットしていかなければ、児童生徒も心は開きませんし、話すネタもありません。さらに、自分の経験で話すことは熱量を込めることができ、その人にしかできない話でもあります。だからこそ、児童生徒に熱い思いを伝えることができます。だからこそ、「この1年間この学級で〇〇なことを大切にしていきたいと思います!」という担任の願いが伝わります。

目標と目的を区別して話す

担任のはじめの話で「みんなで仲良くしよう」や「何事も挑戦してこう」という話をついついしてしまいます。しかし、この2つのことはあくまで ”目標”です。その ”目標”に向かうにあたっての ”目的” が存在します。例えば、「みんなで仲良くしよう」という目標に向かうことで、「〇〇な集団になれる」ことが目的です。「〇〇な集団になる」ためには、必ず仲良くなっていなければならない(仲良くなっていた方がいいよね)といったように通過点はあくまで目標だと思います。 “目的” はその “目標” を達成していく過程やその後にあることです。児童生徒がその考え方を持つことは難しいと思います。ですから、先生が2つの違いを明確にして話していかなければなりません。

具体的な目指す方向性を示す

具体的な目指す方向性を示すためには、まず、児童生徒に身につけてほしい力は何かについてよく考える必要があります。つまり、3月の終業式の日までに願う姿です。児童生徒に直接伝えることはなくてもいいですが、先生自身の一貫した指導のためには児童生徒の姿があると良いです。児童生徒からしたら、途中で言っていることがブレてしまうような先生は嫌ですからね。

そして、願う姿になるためには、どのような方法があるのかを示していきます。「〇〇な姿を目指そう!」と急に言っても、「え、どうしたらいいの?」となってしまい、他人事になってしまいます。ですから、個として大切にしたいことと集団として大切にしたいことを分けて伝え、他人事でなく、自分ごととして考えられるようにしていきます。

さらに、方法を知ってもどこでどんなことに力を入れるといいのかわからない場合があります。特に小学校・中学校新1年生です。だからこそ、新たな環境でどう頑張っていいのかの具体例を示す必要があります。具体的であればあるほど、頑張ろうと思えますよね。具体的な指導は欠かせません。

この流れで目指す方向性を示していくことで、今日これからどんなことを大切にしたら良いのか明確になり、児童生徒も何で頑張ると良いのか分かり、安心感につながります。

考える時に使っているチャート

① 簡易的に考える時に使用。

② 詳細まで決める時に使用。

2つは大きくは変わりませんが、②のほうが、より個人と集団を分けて考えることができるので、詳細に決めたい時にはこちらを使用します。時間がない中でも①のチャートを使用して、上から順に書いていくだけで完成します。また、このチャートは学級通信などに添付することで、保護者にも1年間の学級経営方針を知っていただくきっかけにもなります

最後に

もう一度ポイントの確認です。

・あなたの人生で経験したことで話す
・具体的な目指す方向性を示す
・目的と目標をきちんと区別して話す

この3つをきちんとおさえた話ができれば、失敗はありません。ぜひ学級の初めての活動である担任第一声を成功させることができるようにポイントを確認しておきましょう。

では!

入学式後には、学級目標を決めませんか?学級目標については以下のリンクから!

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