児童生徒とのコミュニケーションは量より質!?記録をとって全員を大切にする学級経営

学級経営

学級経営において最も基本となってくることは、「児童生徒にとって安心できる環境がそこにあるか?」ということです。例えば4月の始業式や入学式などでは、新しい環境となり不安を抱える児童生徒は多いはずです。そんな時頼りになる存在がいるだけで、グッと安心する気持ちが大きくなります。そんな存在になり得るのが、担任です。担任の先生は自分にとって家族以外の大人の中で一番多くの時間を過ごします。だからこそ、児童生徒にとってとても身近な大人であるわたしたち教員が、安心できる環境を作っていく必要があります。

安心するためには、まず知ることが大切です。知らない人ばかりの集団にいるよりも、知り合いや友人の集団にいる方が、安心します。だからこそ、担任は自分の学級の児童生徒とコミュニケーションが大切なのです。児童生徒自身が、安心感を感じられるためにはコミュニケーションは欠かせません。

コミュニケーションは質より量

1968年ポーランドの心理学者であるザイオンスが、ザイオンス効果(単純接触効果)というものが存在することを明らかにしました。このザイオンス効果とは、対象者に繰り返し同じものを接触させること(見るなど)で、よりたくさん接触があるほど好感を抱く傾向が確認されるというものです。つまり、単純に何回その児童生徒と話したのかで、教師に対して好感を抱いてくれるかということになるのです。

あるのすけ
あるのすけ

もちろんたくさん関わればみんなが自分に対して好感を抱くというわけではありませんが、何回も顔を合わせたことのある人だとなんだか話しやすいみたいな経験ないでしょうか…??これを学級の中で意図的に仕組むのです。

ここでは質を求めなくていいと思います。とにかく「おはよう!〇〇さん!」「〇〇さん、元気?」などのたわいもない会話をたくさんすることが重要です。

記録を取り、1週間で話していない児童生徒がいないように

意図的に会話をする回数を増やすのですから、特定の話しやすい児童生徒ばかり話してしまっては意味がありません。学級の中で教師が安心できる存在に少しでも近づくためにも、できるだけ全員と話すことが重要です。35人学級でも誰と話して、誰と話していないか覚えておくことは困難ですし、仮にできてもめんどくさいです。ですから、わたしは記録を残しています。

そのために使うものが、学級の座席表(机列表)です。

児童生徒の名前を入れた座席表を作成し、話したらチェックを入れていく
あるのすけ
あるのすけ

給食の時などに「今日誰と話したかな〜」と思い出しながら記録を取って行っています。もちろん、毎日全員と話すことはできません。しかし、記録をとっておくことで優先的に誰と話すと良いのか明らかになり、結果全員と話すことができるのです。

机列表の理由は、前から見た時にわかりやすいからです。名前の下に空白を設けておき、書き込めるようにしておくと、簡単なメモができます。毎日よさを見つける習慣を作っていくことで、個人懇談でも話すことに困りませんし、なにより先生の話でよさをたくさん紹介することができ、児童生徒の笑顔を増やすことができます。

手のかからない児童生徒に積極的に話す

手のかかる児童生徒は、普段から声をかけ、周りへの被害がないことを確認することが多いです。必然的に、手のかかる児童生徒とは、コミュニケーションの量が増えていきます。一方、おとなしくて真面目に取り組んでいる児童生徒は、なかなか目に留まりません。言われなくても動けますし、手がかからないからこそ、そこに甘え、支援が必要な児童生徒の方に行ってしまうのです。

あるのすけ
あるのすけ

「手のかかる児童生徒の方が、よく面倒を見てもらえるし、先生とたくさん話しているから羨ましい」なんて思うこともあるかもしれません。

だからこそ、わたしは手のかからない児童生徒に対して積極的に話します。指導で忙しいとついつい忘れてしまいがちですが、毎日どこかで話す習慣を身につけていくことが大切です。

児童生徒とのコミュニケーションは量より質!?記録をとって全員を大切にする学級経営 まとめ

今回の記事をまとめると、

1.ザイオンス効果によれば接触した回数が多いと好感を持たれやすい。
2.話した人を記録し、学級で全員と話すことができているか確認する。

児童生徒とのコミュニケーションでは質ではなく、量(回数)で勝負することが大切ということです。その後に質を求めていき、児童生徒の理解をしていくということです。

にほんブログ村 教育ブログへ
にほんブログ村 教育ブログ 教育者(中学校)へ

コメント

タイトルとURLをコピーしました