学習指導要領解説の読み方

効率化

そもそも学習指導要領解説というのは、指導要領を解説したものです。

学習指導要領とは、文部科学省が告示した教育課程の基準のことであり、国内の『学校』と言われる機関の最低基準になるものです。つまり、学習指導要領をきちんと読み解く必要があるのですが、あくまでざっくりとした方向性しか示されていないものが多く、具体的に何を行えばよいのかわからないことが多々あります。その具体性を補ってくれるものが、学習指導要領解説になるのです。指導案や授業の方法などはあくまで教科書に準拠して考えていくというよりは、本来学習指導要領を読み解きながら考えていく方がよりよいということになります。もちろん教科書は学習指導要領に準拠し、検定教科書となっているものを使用しているので、そこまで細かく見る必要はないと言われればそれまでですが(笑)ただし、最終的に大本は何かを考えると学習指導要領になりますから、せめてその解説くらいの読み方はマスターしておいた方が良いでしょうということです。

あるのすけ
あるのすけ

学習指導要領や学習指導要領解説は文字ばかりでどこを読むべきかわかりにくそうですが、実際には、文頭を見るだけで何がそこには書かれているのかわかるようにパターン化されているのです!

学習指導要領解説の文章構造を把握しよう

まず学習指導要領解説がどのような構造になっているか把握しなければ、どこにどのような内容が書いてあるのかわかりません。今回は平成29年度版中学校学習指導要領解説理科編を参考に説明していきます。

小学校では・・・

小学校でどのような学習をしているのかを明記してある場所になります。指導案を作る時や、授業で何をどこまで学習しているのか把握する際に用います。詳しく知りたい場合は、指導要領解説の後ろの付録に小学校の指導要領が載っていますから、それをみるとより詳しく書いてありますでの、そちらを参照しましょう。

ここでは・・・

この単元の主なねらいや、指導の重点が示されています。指導案や単元構想を考える際に、このねらいから大きくズレてしまわないように注意しましょう。研究授業などで多教科の授業を参観する際も、見る視点はこの場所に記載されているねらいに即しているかです。大単元のねらいと、各章ごとのねらいはそれぞれ別の場所に明記されているので、混同しないようにすることも注意です。

思考力、判断力、表現力等を育成するに当たっては・・・

ここに示される内容は、”ここでは” に示されたねらいをどのように達成するのかの過程が示されています。単元全体の具体例としては、問題を見出すこと、観察実験を位置付けること、結果を分析して解釈する活動を行うこと、規則性や関係性を見出しながら表現する場を設定すること、それらをレポートの作成や、発表機会を設定し実施させることです。

どのような活動を仕組まなければならないのかを明確に示してくれています。ただ、ここに示されてものは最低限の基準であるので、実態に応じてさらにレベルの高い活動を行うことに対して制限しているものではないことは知っておきましょう。

また・・・

ここでは、学習するにあたってどういったものを使うことで、より効果的に学習ができるかを示していくれている場所になります。実際の授業の中で使用するものであったり、何を提示することで興味関心を持たせることができるのかなどの具体例を示してくれます。

学習指導要領解説の読み方

学習指導要領解説の読み方は、文頭に着目する!

これだけ覚えていれば、さっと学習指導要領解説に立ち返りながら、指導案や日々の授業を考えることができますね。

では!

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