中学校理科の学習指導要領解説【理科編】のみかた

効率化

学習指導要領解説は教科によって、その書き方は若干異なります。今回は理科に絞って詳細に読み取っていく方法を紹介します。指導案を書いたり、教育実践論文などを書くときには学習指導要領を見ることがあると思います。また、日々の授業でも基準の大本として、パッと活用できるといいですね。

学習指導要領解説の大まかな構造や読み取り方に関しては以下の記事をご覧ください。

学習指導要領解説 理科編

理科は学年ごとに分かれているのではなく、分野によって分類されています。
例えば、第1分野の ⑴ 身近な物理現象 ア 光の反射・屈折についてを例にみていきましょう。

大まかな構造自体は全体の構造と変わりません。しかし、学習の導入から、具体的な指導の内容まで詳細に書かれているところが異なります。

小学校では・・・

小学校で学習した内容が、今回の学習内容と関連している場合、この「小学校では・・・」という文頭が見られます。つまり、この言葉がある場所では、小学校の学習を意識し、小学校ではどこまで学習し、どこまで理解しているのかをきちんと把握して指導していかなければならないということです。生徒の実態に応じて、小学校での学習を簡単に復習してあげるなどの配慮も必要な学習内容であるということです。

ここでは・・・

この章の主なねらいや、指導の重点が示されています。指導案や単元構想を考える際に、このねらいから大きくズレてしまわないように注意しましょう。研究授業などで多教科の授業を参観する際も、見る視点はこの場所に記載されているねらいに即しているかです。章ごとのねらいと単元のねらいは、それぞれ別の場所に明記されているので、混同しないようにすることには注意しましょう。

学習の導入に当たっては(はじめに)・・・

ここでは学習の導入をどのように行うと良いかが示されています。問題を見出させるような活動を1から自分で考えられる場合はいいですが、すべての単元にその労力はかけられません。むしろ、このような例がありますと示されているので、活用しない手はないでしょう。教科書を用いて学習を進める場合でも、教科書だけみるのではなく、学習指導要領解説にも記載があるので実施できるといいですね。

〇〇については・・・

ここでは具体的に学習展開時にどのような活動を行うと良いかが明確に示されています。どのような実験を行い、どんなことを見出させる活動を行うのか、なにと関連させながら考えさせるとよいのか明示されています。文章の中に「例えば」という言葉が多いことからも、より実際の授業を意識した内容になっています。

まとめ

中学校学習指導要領解説【理科編】のみかたは、文頭に着目すると、どんな力を身に付けさせなければならないのか、そのためにはどのような方途があるのか、具体的な活動例はなにかなどを知ることができます。単元の中の各章ごとに明確に記載されていますので、年間授業計画を立てる際に、どこに重点を置きながら学習を進めていくか考えるときに活用ができます。

また、理科編の特徴として、分野ごとに書かれているので、次の学年や前の学年の学習内容を簡単に把握することができます。つまり、今の学年の授業を考える時に、今までの学習やこれからの学習を見据えた授業展開を考えやすいということです。

ぜひ指導案などを書く機会がある方は、学習指導要領解説をしっかりと読んでみてはいかがでしょうか。

では!

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