学期末テストや小テストはデジタル化をしよう

効率化

学期末テストや小テストの採点の時間を減らしたいと考えたことはありませんか?
わたしは初任者の時、「こんなにも採点の時間がかかるのか!」と衝撃を受けました。同時になんとか短縮できないかなとも考えていました。その後、勤務校に ”デジタル採点” が導入されたと報告を受けました。これで勤務校のデジタル化を1歩進めることができると感じていました。

しかし、現実にはそんなに受け入れられるようなものではありませんでした。

管理職
管理職

働き方改革のために本校でも ”デジタル採点” のシステムを導入しました。
ぜひ時間外勤務を減らすためにも活用しましょう。

教員A
教員A

・・・(いや、そんな新しいものやっている時間ないし…)

教員B
教員B

・・・(システムを覚える時間で採点できちゃう…)

このように新しいものに対して否定的に捉えている人が多かったです。
なにせ学校現場には全くゆとりがないからです。新しいことを学ぶということは、それだけ時間を要します。しかし、現在の業務量でもキャパオーバーなのに、そこにデジタルのうまくいくかどうか怪しい採点システムが導入されたから活用しましょうといわれても無理です(笑)なので、多くの教員がそもそもやろうともしませんでした。

管理職も正直無理は承知で話していると思います。ただ教育委員会からの『システム利用の依頼』というのは、ほとんどが「活用しなさい」というヒデュン・メッセージが込められているので致し方ないと言うのが本音でしょう。

教員A
教員A

ぶっちゃけ手で採点するほうが早いんじゃないの?
事前の準備なんかもたくさんありそうだし…

管理職
管理職

働き方改革のはずだけど、自分にもよくわからないシステムだし…
職員のなかで誰か進めていってくれないかな…

ほとんどの教員や管理職はこのように感じていたそうです。

そのような中、わたしは ”デジタル採点” を活用しました。感じたことは、圧倒的速さで採点が終わるということでした。それをみた他の教員にも驚かれるほどに(笑)そして、その様子を見て ”デジタル採点” のやり方を聞ききにくる先生が多数でで、いまでは半数以上の先生が ”デジタル採点” を行っています


今回はそんな ”デジタル採点” についてメリット・デメリットなどをあげながら、 ”デジタル採点” の導入によって、あなたの働き方改革を進めるきっかけにしていただければと思います

・ 手採点と比較し、採点時間は1/3に短縮
・テストのデジタル管理ができ、管理が楽になる
・不正防止になる

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各種テストの採点時間は結構かかる

採点時間には、『丸付け→観点別点数計算→合計点数算出→成績データに入力』までが含まれています。

<採点時間(1クラスあたり)>
・丸付け:1時間
・観点別点数計算:20分
・合計点数算出:20分
・成績データに入力:10分

また中学校の多くの5教科の先生は4クラスほど担当しますから、テストの採点時間におよそ8時間ほど要する計算になります。金曜日にテストがあるときには、次の日の土曜日に出勤して採点しているなんてこともしばしば…もちろん自主的にやっているとみなされます…

とにかく採点時間には多くの時間がかかるのです。

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デジタル採点のメリット

点数算出自動化&成績コピペで作業短縮

『丸付け→観点別点数計算→合計点数算出→成績データに入力』のうちの3つが自動またはコピペで終わります。観点別点数も問題ごとに割り振りをしておくことでPC上で自動集計していってくれます。さらに、合計点数も自動で算出してくれます。最後に個人個人の観点別・合計点数・各設問ごとの回答があっているかなどの一覧のExcelファイルを出力してくれるので、それを成績データにコピペで貼り付ければ一瞬で作業が終了します。

ちなみに手採点の時に比べ、”デジタル採点” にしたことにより、採点時間は1/3に短縮することができました!!

記号問題を自動採点

問題によっては記号で答えさせる問題があると思います。手採点であると⑴ア、⑵ウ、⑶イ、…など暗記して丸をつけるのではないでしょうか。”デジタル採点” をする前に事前に記号の答えを入力しておくことである程度の精度で自動で丸付けをしてくれます

同じ問題を一気に採点

”デジタル採点” では、手採点であればなかなかできない、同じ問題を担当クラス分を一気に採点することができます。同じ⑴の問題を採点するので採点基準がずれることや、模範解答を暗記する必要もありません。模範解答は採点画面の上部に常に表示されるので、それをみながらひたすら同じ問題の採点をすれば良いのです。そのことによって圧倒的な採点速さに繋がります。

不正防止になる

生徒の解答用紙は全てデジタルデータ(PDF)として保存され、生徒に採点後のテストを返却するときにも採点済みのデジタルデータ(PDF)を印刷して配布します。従って原本を返却することはないので、生徒も不正に修正したものを採点ミスとして提出してきたりできなくなります。また、机の中や個人ロッカーに採点したテストのコピーなどを保管しておく必要もなくなりますので、机の中をスッキリさせることもできます

赤ペンを使用しない

採点する時には赤ペンを使用すると思います。”デジタル採点” ではその代わりに任意のキーボードをクリックします。×や○だけでなく△もつけることができるので、全く問題ありません。またその問題の解答にコメントすることもできるので、ペンと同様の採点が可能です。
「採点すると赤ペンのインクがなくなった…」が一切なくなります。採点のためのペンを購入しなくても良くなります!

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デジタル採点のデメリット

導入にコストがかかる

デジタル採点を行うためには業者からシステムを購入しなければなりません。教育委員会にシステムの購入をお願いしなくてはなりません。コストがかかるためなかなか進まない市町村もあると思います。学校単位の導入も聞いたことがありません。校長の判断でシステムの導入も難しいことを考えると、まず導入の段階で多くの壁があるとも言えます…導入さえ出来ればあとはなんとかなります!

採点準備に時間がかかる

”デジタル採点” のために専用の解答用紙を作成したり、解答欄の設定、問題ごとに観点設定、名簿登録、…などたくさんの設定を行わなければなりません。初めは時間がかかりますが、なれてくると15分ほどでできます

プリンターによって採点しやすさが変わる

”デジタル採点” ではプリンターのスキャン機能を使います。ほとんどの学校では問題ないと思いますが、文章を上から差し込んでどんどんスキャンしてくれるものでなければ、非常に大変です。また、スキャンした時の画質が採点するときにみやすい・みにくいに直結します。プリンターによっては苦労することが出てくるので、勤務校のプリンターのスペックが”デジタル採点” に適しているか判断しなくてはなりません。

先生の多くがデジタル採点にするとスキャン待ちが発生する

わたしの勤務校では ”デジタル採点” にあたって、「両面一気にスキャンができるプリンターにして欲しい」とわたしが事務職員と管理職に掛け合ったこともあり、そのようなプリンターを導入することができました。そのおかげでスキャンの速さが2倍になったのですが、多くの先生が ”デジタル採点” をすることになったので、スキャン待ちが発生します。ひどい時は1時間待ったこともあります…

わたしの勤務校では、いまではテストが回収されたのち、すぐにスキャンを行い、テストが終了し生徒が帰る頃には全てのテストがスキャン済みになっている状態にできるような動きを作ることで解決しています。

あるのすけ
あるのすけ

デメリットを4つ書きましたが、 ”デジタル採点” を導入できるのであれば積極的に導入することを強くオススメします!圧倒的な採点速さになれたらもう戻れません!!

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Googleフォームで簡単デジタルテスト

勤務している自治体によっては、まだ “デジタル採点” のシステム導入が行われていないというところも多いと思います。コストがかかるものですので、個人での導入は不可能です。しかし、無料で簡単にできるデジタルテストとしてGoogle フォームがあります。

例えばわたしは作成したテストのURLをQRコード化し、生徒に配布し、生徒のタブレットで小テストを受けさせます。その際、他のページを開くことができないようにすることができる機能などもあります(Chromebookのみ)。GIGAスクール構想によって、いまではすぐに始めることができるものなので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか?

わたしは現在、Google フォームを活用して、授業の理解度確認用小テストを行っていますが、どこでどの程度の生徒が躓いているのか可視化することができるので授業改善にも役立ています。

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まとめ

各種テストをデジタルにしていくことで、採点時間などを短縮し、無駄な時間を短縮することができることについて紹介しました。

・ 手採点と比較し、採点時間は1/3に短縮
・テストのデジタル管理ができ、管理が楽になる
・不正防止になる

ぜひ ”デジタル採点” を導入してみてはいかがでしょうか?

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では!

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