始業式は児童生徒も教員も緊張します。特に、始業式の学級開きでは保護者の方も見にきたりする場合があります。不安で押しつぶされそうになりますが、始業式の時までに、何を準備しておけば大丈夫なのか、また、その後のことも考えて始業式を迎えるまでに行うと良いことを3つに絞って紹介します。
やること1:始業式に話すこと
「笑顔が大切です!」と言われることがあると思いますが、笑顔になるためには、先生自身に余裕が必要です。つまり、まず当日話す内容がしっかりと決まっている必要があるということです。
始業式の学級開きで担任が学級に話すことは、担任第一声などとも言われます。担任第一声に関しては以下の記事でまとめましたので、そちらを見てください。
ある程度話す内容が決まっても、当日うまく話せるか不安が残ると思います。ですので、実際に教室でシミュレーションすると良いでしょう。本番さながらに黒板に書いてみたり、スライドショーをTVで流したり、少々面倒ではあるものの、不安を少しでも解消し、自信につなげられると思いますので、ぜひやってみてはどうでしょう。
わたしは必ず始業式で話す場所でシミュレーションします!
落ち着いて話せるための材料をとにかく増やすためです。
やること2:先生が学年の見通しを持つ
学級経営で最も問題なのは、指導の一貫性がないことだと思います。指導が一貫していないことで、児童生徒が「何が正解なのか?」とどういった活動に対して、どのように取り組んだらいいのかわからなくなってしまいます。それを解決するためには、先生の指導が一貫性をもったものにしなければなりません。そして、その一貫した指導を行うためには、その学年の見通しを持つことが必須です。その場凌ぎの指導では点で終わる指導になってしまいます。そうではなく、点と点が学年を通して線でつながるような指導をしていく必要があります。「運動会楽しかった」で終わっていてはせっかくの行事の目的の一部しか達成していません。そういった点にも気がつかない場合もあります。だからこそ、学年の見通しを持ち、なぜここでこのような姿を目指すのかの見通しを持つことが大切です。
なぜ、始業式の忙しい時期にこれを考えなければならないかというと、指導の一貫性を担保するためです。学校が始まってしまうと、どんどんやることが増え、落ち着いてじっくり考える時間がなくなってしまいます。だからこそ、年度始めの始業式前の時期にきちんと考える必要があるのです。
具体的には、わたしはこのようなプリントに手書きで書き込みながら指導を整理していきます。学校によって行事や活動の特色があると思いますので、柔軟に対応できるようにシンプルなものになっています。A3サイズで拡大し、1年間の見通しを持つようにしています。そのおかげで4月から3月まで一貫した指導を行うことができます。特に初任者の先生はきっとよくわからないことがあると思います。学年の先輩にどんどん聞き、イメージを持てるようにしておくと安心できますよ。
やること3:授業準備
始業式が終わると、さっそく授業がはじまる学校も多いと思います。つまり、安心して始業式を迎えるためには学級開きの内容だけ考えていてもダメだということです。具体的には、授業開きのオリエンテーションの資料、児童生徒の座席表(特に特別教室用など)、板書計画などです。中学校では同じ学年の同じ教科の授業を持つことが多いですから、しっかりと準備できる時間があるとおもいます。小学校では1時間ごとに準備をしなければなりませんから、優先度をつけて準備しなくてはいけません。ある程度の単元の授業の構想が決まると、安心して授業に臨むことができます。単元全体が見えていないと気がつけなかった児童生徒の発言だったり、どの場面に一番力を入れて授業をしなければならないのか、全体が見えていなければ見えてきません。
授業が面白いという先生は児童生徒にとって魅力的だと思います。信頼関係を築いていく過程で、児童生徒と触れ合う時間が多い授業で、手は抜けません。そこで、始業式までに決めておくとよい範囲は1単元分ほどの板書計画を事前に立ててしまうことです。大事なのは板書計画というところです。文章ばかりの指導案を作ってもイメージが湧きにくいです。実際に黒板にどう書くのかイメージしながら出ないと板書計画は立てられませんから、板書計画さえきちんと立てることができれば、授業に安心して望めるはずです。
空いているスペースには留意点や補足事項など書き込んでおくことで、その授業で注意しなければならないことを思い出すことができます。
まとめ
・始業式に話すことを徹底的に準備する
・学年の見通しを持ち、指導に一貫性を持たせる
・1単元分の授業の板書計画を作成する
これ以外にも、学級目標が4月に作り始める場合があります。学級目標に関しては、以下の記事にまとめましたので、こちらもぜひご覧ください。
では!
コメント